【音楽】◯ペラスタッフとして改めて想うことと、これからの社会人アカペラについて
ブラザーです。本日は「◯ペラオンライン」と題して、◯ペラFESTIVALの過去を振り返るYOUTUBE LIVEを行いました。この夏に開催予定だった夏ペラFESTIVAL2020が、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、中止となりました。ただ、中止というだけで終わらせるのではなく、”◯ペラとして何かできることはないか”というところからスタートしたのが、今回の企画でした。ご視聴いただいた皆さんありがとうございました。
また、今回見れなかったという方は、アーカイブが残っておりますので、下記のリンクより是非ご覧をいただければと思います。
さて、時間にも限りがあったために、今回お話できなかった内容について書きたいと思います。この内容は、あくまでスタッフ個人としての想うところであり、改めてこのような機会なので、◯ペラスタッフに携わってきた視点からお話ができればと思います。
◯ペラFESTIVALについて
そもそも「◯ペラ」とは何か、簡単に記載を致します。2015年にスタートしたイベントであり、社会人アカペラバンドよる年2回開催されるアカペライベントです。当初は、冬を限定してのイベントでしたが、そこから夏や春の開催なども増え、現在8回の開催となります。所属サークル関係なしに、社会人アカペラバンドが集うイベントとして、約50〜60バンドが出演をするライブであり、1日だけの開催となるため朝から夜まで駆け巡る熱いライブとなっています。「ペラ」は「アカペラ」から取ってきており、◯には「夏・冬・春」と季節が入ります。イベントの背景には、誰でも気軽にライブができる環境作りというコンセプトがあり、開催のたびに新しい発見や出来事があるイベントとなっています。
◯ペラによって変わった社会人アカペラ界隈
私がスタッフとして携わるようになった2018年頃は、まだそれほど出演者は多くありませんでした。出演するサークルも4つという頃で、この2年間で応募数も非常に増えました。先着順としていましたが、5分も経たないうちに60バンドの枠が埋まるなど、社会人アカペラバンドに取って1つの大きなイベントとなっていることを感じています。「◯ペラに出演してください」と主催者が言っていた頃から、「◯ペラに出演したい」という声に変わったことは、スタッフとしても非常に嬉しいです。そして、こうした出演者が増えることによって、横の繋がりが非常に増えたと感じています。自身のサークルだけでなく、他のサークルのバンドまで把握できる機会ということが大きいのかなと思います。こうした中で、社会人サークルの数は増えており、都内だけでなく関東各地でのサークルの数も明らかに増えていること、そして地方でも社会人アカペラサークルは増えてきていると感じます。
◯ペラスタッフとしての想い
イベントコンセプトとしては「誰でも気軽に参加ができるイベント」と掲げていますが、どうしてもイベントの時間には限りがあるために、全てのバンドに出演していただくというのは難しいところです。それは、◯ペラに限らずどのようなイベントでも言えると思います。2019年の冬ペラからは、応募数が非常に多かったために苦渋の決断により、ご出演いただくバンドを発表させていただいております。ただ、それほど社会人がアカペラをする環境が増えてきているということです。アカペラが好きな者の一人として、このような環境になっていることは非常に嬉しく思っております。
これからの社会人アカペラーへの想い
これからの社会人アカペラに取って、個人的に大事になってくると感じることが2つあります。
①社会人と学生の垣根を超える環境作り
◯ペラは社会人イベントとして、横の繋がり(垣根)を超えたイベントとしています。
この繋がりをベースとして、社会人と学生が共にイベントを企画する環境がこれから生まれてくると面白いかなと思います。ここには、垣根の存在をなくし「社会人」「学生」という呼び方ではなく同じアカペラーとしての繋がりがあってもいいと思います。社会人にとってのメリットは、より活発な学生の方々と交流することで様々なヒントをもらえること。そして、学生の方々に取っては、”社会ってどんなところか”をインターン研修みたいな場ではなく、自然と交流できる形を取れることにあると思います。そのためには、私たち社会人が積極的に交流を行える姿勢が大事かなと思います。
②アカペラーに限らない、広い繋がりをもつ
新型コロナウイルスによって外出自粛の流れから、リモートによるアカペラ演奏がSNSで多く見られるようになりました。私がアカペラをはじめた10年前とは比べられないほど、便利な時代になったと実感しています。そして、今回の◯ペラオンラインのように、YOUTUBE LIVEで過去のイベントを振り返り、生配信するということもできるような環境になってきました。前に、Noteで面白い記事がありました。
ここに大事な要素が詰まっており、社会人アカペラーとしてもできることは多くあります。社会人アカペラサークルの特徴は、”それぞれ業種を超えた集団である”ということです。何かビジネスをしようということではなく、「アカペラと◯◯」「音楽と◯◯」といった組み合わせを考え安い環境にあると思っています。
私が今ブログで紹介をしている「世界史」についても、「世界史がわからない自分が、より世界史を好きになる仕組みが作れないか」という考えから「音楽と世界史」についてブログを書こうとはじめました。そして、アカペラにも繋げています。これを応用できるのが「音楽と教育」です。まだまだ具体的に大きなことがあるかと言えばわかりませんが、そのような小さなヒントが転がっていると思います。
◯ペラのスタッフに携わってきたことで、社会人アカペラーとして幅広く活動できることに感謝をしております。これからの◯ペラがどうなっていくかについては、スタッフにて話を行っていきたいと思いますが、みなさんに楽しんでいただけるような環境作りのサポートとして、私自身行動ができればと思っています。これからも、◯ペラを支えていただけますよう、何卒よろしくお願いいたします。
【世界史】 「ブラブロ世界史 世界史と音楽」古代・中世編ー教皇の逆襲ー
シリーズでお届けしていきます「世界史と音楽」。
今回は、いよいよスタートとなる”古代・中世編”となります。
前回の導入記事に関しては、下記に記載いたしますので、
是非こちらも読んでいただければ、全体像がわかるかと思います。
さあ、重々しいタイトル
「教皇の逆襲」。
映画タイトルみたいですね。
勝手にこのようなタイトルをつけました。
左の絵、3人組が描かれていますね。
実は、この絵が大事です。
この時代を象徴している絵です。
この背景が、音楽史にとっても大事になります。
「音楽は、人間が楽しむなんてどうでもいい」
どうして、こんなことが言えるのか
ここについて触れながら世界史を学べればと思います。
では、全体像をまずは下に載せます。
今日は、古代ギリシャから始まり、
触れていきましょう。
ただ、古代ギリシャに触れると長くなるので
ローマ帝国からのお話としたいと思います。
1.ローマ帝国の分裂とキリスト教の登場
あらすじ
古代ギリシャでは、激しい争いが
幾度となく行われていた。
最強の男アレクサンドロスを中心として、
ギリシャからインド付近まで攻め込んでいたが、
アレクサンドロスが若きして病気で亡くなる。
後継者に苦しんでいたギリシャ。
その一方で、現在のイタリアでは
共和政ローマが力をつけていた。
地図で見たい方はこちら
地中海をかけた戦い!共和政ローマvsカルタゴ
ローマは、イタリアの首都ですね。
ここで、”共和政”という言葉が出てきました。
共和政とは何か。
これまで、ギリシャでは”直接民主制”によって物事を決めてきました。イメージは国民全員で物事を決めようぜ!といった感じです。しかし、小さい国であればそれは可能です。特に、人数が少ない古代ギリシャは可能でした。
しかし、
広い国では流石にこのやり方は無理なため、
政治の専門者に判断を委ねることを言います。
今の日本と同じですよね。
このカルタゴとは、地中海を挟んで戦っていました。
その後に「ポエニ戦争」によって
共和政ローマは地中海を制することになります。
ちなみにカルタゴの兵士たちは、
ハンニバルを先頭とし、アルプスを像で登って
ローマを攻めたそうです笑 こんなの急にきたらヤバイ。
ポエニ戦争(紀元前246年〜紀元前146年)
地中海を制した共和政ローマでしたが、
ここで貧富の差が生まれはじめ、
国の中で内乱が発生します。
そこで、政治のやり方を見直すために
”三頭政治”をはじめました。
うまく行かない政治、初代皇帝誕生と五賢帝時代
3人に国を任せるというイメージ。
ちなみに、この時の1人だったカエサル(シーザー)は
帝王のように強かったことから、帝王切開の語源になりました。
シーザーと聞くと
ワンピースのシーザークラウンが思い浮かびます。
ただ、三頭政治もやはり上手くはいきませんでした。
1人が調子に乗ると、妬みが起こり、
そいつを殺し、
また国が荒れると三頭政治に戻し
また同じような妬みがおこる・・
この2回の三頭政治見直しの後に、
ようやく初代皇帝が生まれます。
初代皇帝オクタヴィビアヌスです。
自身を尊厳者アウグストゥスと呼び
皇帝を強調せず、あくまで市民代表であるという
姿勢を貫きました。
そこからは、優秀な皇帝が5代続き
「五賢帝(ごけんてい)時代」と呼ばれます。
僕のイメージは、嵐のように個々が優秀な感じです。
さあ、ただやはり良いことは長く続きません。
五賢帝時代以降は、政治が上手くいきませんでした。
だんだん荒れてくるとどうなるか
強いものがトップに立つんですね。
「専制君主時代」と呼ばれます。
ただ・・・
なんか嫌じゃないですか。
あんなに五賢帝時代に輝かしかった皇帝たちが
力づくで押し倒そうとする皇帝になるのは。
そんな市民の声に皇帝は、どうにかまとめようと思い
「私は神である」と言い出しました。
※当時の人は、神を擬人化させていたため納得します。
そこに現れるのが
そう、「キリスト教集団」だったわけです。
キリスト教集団登場
「あんたが神なわけない!!!」と言ってきますよね。
ここで一度は皇帝にねじ伏せられるキリスト教でしたが、
様々な出来事のすえ、最終的に認められます。
さらには、国の宗教(国教)にまでなりますが、
この頃に、ローマ帝国は分裂をしてしまいます。
2.ゲルマン民族の大移動とローマ教皇
ゲルマン民族の大移動
分裂の後に、ローマを中心とした西ローマ帝国と
コンスタンティノープルを中心とした
ただ、分裂後は西ローマ帝国は滅びてしまいます。
しかし!
この時に、ゲルマン民族が大移動をしてきます
「え!!このタイミングにローマに着ちゃうの!」
ローマにやってきます。
多くが西ローマに移動し、
現在のフランスの住み心地の良さに惹かれ
「俺ら、ここを住処にしよう」となります。
ゲルマン民族の大移動
ここでできた国の名前が、フランク王国です。
後に、フランスとなる国ですね。
ただ、やっぱり急に来られても
もともと住んでた人達にとっては
よそ者に過ぎなかったわけです。
ですが、ここで起こったのは、
キリスト教信者になるんだったらOK
ということでした
ゲルマン民族と教皇のWin-Win
これがカトリック改宗です。
ローマ教皇にとっては人が欲しいんです。
ゲルマン民族は受け入れてほしい。
つまりWin-Winの関係が成り立ちます。
ただ、教えるのが難しく最初は聖像を見せてました。
ですが、磔の像はリアル過ぎて嫌がりました。
そこで生まれたのが聖母マリアです。
優しそうな女性が男性を支える姿なら
見ていて嫌にはなりませんよね
ただ、本来のキリスト教は偶像化禁止でした。
それをビザンツ帝国が非難して喧嘩になります。
ここで、キリスト教が分裂し
となります。
カール大帝君臨。教皇の思惑
ここで強くなっていくのがカール大帝です。
フランク王国の勢力を拡大させます。
めちゃくちゃでかい領土をもち、
こうして、ビザンツとは完全に分裂となります
カール大帝が皇帝となることを認めたのは・・・
そう、ローマ教皇だったんです。
大きな領土を持つ王様を、
ローマ教皇はバックに持つことになる。
キリスト教が大きく前進をするきっかけです。
その後、フランク王国は
イギリス、フランス、神聖ローマ、イタリアに分裂します。
3.カノッサの屈辱と十字軍
聖職叙任権と皇帝の破門
どんどんと勢力をつけていく教皇。
その中で、さらに力をつけます。
教会のビジネスを行います。
教会ビジネス
①課税がない
②教会での物販
③ 農民からは税金を取れる
このように教会が儲かる仕組みがわかれば
他の人もやりたくなります。
そこで、帝国教会政策により皇帝による
「あなたもやってもいいよー」という人事権
聖職叙任権が行われていました。
聖職叙任権を持てば、市民も従いますよね。
ところが教皇がこれを非難。
皇帝は、叙任権闘争を行いますが、
これにより皇帝は、キリスト教「破門」となります。
破門は、ぞっとしたと思います。
後ほど書きますが、この時代にとって
神様の存在というのは偉大でした。
破門=神様から認められない
ということなので、
周りは近づかなくなるでしょう。
カノッサの屈辱ーごめん、教皇ー
最初の絵に戻りましょう。
この下にひざまづいているのが皇帝ハインリヒです。
これは、教皇に謝罪する仲介を依頼している光景です。
この光景の前、
教皇は、ハインリヒが激怒して近づいていると
情報を得て、カノッサの城に隠れます。
ただ、ハインリヒは謝りにきました。
教皇は、自分が捕まると思ってたので
なかなか出てきません。
ハインリヒは雪の降る門前で3日間裸足で謝罪したようです。
カノッサの屈辱と呼びます。
教皇が、皇帝の権力の上に立つ瞬間です。
十字軍
深くは触れません。
ただ、重要な出来事の1つではあります。
上記のように神聖ローマ帝国では
教皇による大きな力をつけていきます。
しかし、ここで聖地エルサレムが
イスラム教により制圧された情報が入ります。
「聖地を奪われるのはアカン!!」
ここで聖地奪還に向け、遠征を行います。
これが十字軍の出来事です。
一度は奪還できるものの、場所が遠いために
奪い返されることが起こったのです。
だんだんと目的を見失い、
商人たちが十字軍を使い始めます。
「領土がある、財宝がある・・・」
そして、ついに目的を見失った十字軍は
ビザンツ帝国を何故か制圧してしまいます。
なんで同じ宗教陥落させてんねーん!
と教皇もきっと思ったでしょう。
この十字軍のコントロール不足により、
教皇の権力は力を失っていきます。
この後、各地の王様による領土の奪い合いが起こり
王権の力がましていきます。
中でも大きな出来事はアナーニ事件でした。
ハインリヒ4世の時のように、
反発する皇帝に対し教皇が破門を命じますが、
失墜した教皇の力は、もう通用しませんでした。
そして、逆に教皇が捕まってしまう。
これがアナーニ事件です。
こうして、教皇の力が皇帝の下になることとなりました。
ただ、十字軍の遠征によって
これまで狭い視野だった人々が、新しい物に触れ
芸術が開花をしていきます。
それがルネッサンスです。この話は次回となります。
4.グレゴリオ聖歌
グレゴリオ聖歌の誕生
さて、ここまでの話は、歴史的な背景でした。
重要なのは、キリスト教がどのような立ち位置だったのか
という点ですね。
そして、偶像の話がゲルマン民族の時に出ましたが、
このあたりから音楽としての祈りが始まりました。
それがグレゴリオ聖歌です。
左の楽譜が、ネウマ譜というものです。
主に、合図や記号による表記となっています。
中世におけるキリスト教の世界観は、
世界=宇宙とは神が作ったものであり、
そこには神の秩序が存在する
すごく複雑な考え方なんですけど、
要するにこのころの音楽概念は、
人が歌って楽しむこと、聴いて楽しむことは求めない。
神の世界を表現することが目的だ
ということなんですね。
「ハルモニア・ムンディー=世界調和」と言います。
当時の人々にとって、神という存在がいかに偉大だったか
このことからもわかってくると思います。
楽器を使わない。ア・カペラの存在
日本であれば、古代歌謡でも
笛や打楽器が付いてますね。
ギリシア神話でもハープが登場します。
ただ、グレゴリオ聖歌の考え方では、
楽器は排除すべきという考えでした。
カノッサの屈辱を思い出してください。
教皇が皇帝よりも力をつけてましたよね。
見えない神の存在は、人間に似姿させたことで
より人が祈りを捧げられます。
音楽的に考えれば「神の音楽」という存在は、
実際に聞くことができないけど、
それに近しい人間の声を用いた音楽であれば
神の世界を表現できると考えられました。
だからこそ、楽器ではなく
神との距離が近い人間の声を楽器としたわけです。
つまり、アカペラで歌われていました。
acappllaはイタリア語です。
そして、カペラは御堂(チャペル)ですね。
アカペラの起源はここにあるわけです。
音楽的にどうだったのか
①順次進行
「順次進行」となっています。
かえるの歌のように「ドレミファソラシド」と
隣り合う音へ移動する流れです。
これにより、滑らかなゆったりとした音楽
となっています。
②モノフォニー
単旋律を全員で歌うのが最初です。
言葉はラテン語です。
また、独特なリズムとなっています。
そして、調に関してはこの頃からすでに存在してました。
③リズム
拍という感じがなく、独特なリズムです。
また終わった感じがないのは、
終止感が弱いからと考えられます。
実際にグレゴリオ聖歌を聞くとわかります。
グレゴリオ聖歌: 賛美歌「誠実な十字架」[ナクソス・クラシック・キュレーション #癒し]
5.まとめ
→フランク王国の誕生と繋がる
・神聖ローマ帝国となり教会事業が儲かっていた
→ハインリヒが謝罪:カノッサの屈辱
→教皇の力が皇帝よりも上になりました
・十字軍による失態によって教皇の権力は下がった
・グレゴリオ聖歌は神への秩序の音楽
→アカペラの起源となった音楽となりました
めちゃくちゃ長くなりましたが、この内容が今後の音楽史にとって非常に重要な内容となってきます。キリスト教は、最初は認められなかった立場から、ゲルマン民族によって勢力を拡大させることができ、カール大帝へ王権を与える存在となりました。そして、カノッサの屈辱によって、皇帝よりも上の立場になる”教皇の逆襲”とも言わんばかりの立場となりました。しかし、十字軍の失態によって、また教皇の権力は下がってしまいます。
ただ、”神の偉大な存在”というのは変わってません。そして”教会は儲かる”という点をうまく利用する人物たちが登場していきます。歴史は、ルネサンスへと突入していきます。
続きは、第2回「ブラブロ世界史 世界史と音楽ー近代編」にて公開をします。
【世界史】 STAY HOME自由研究「ブラブロ世界史 世界史と音楽」導入編
ブラザーです。
STAY HOME期間が継続している中、GWが終わりを迎えようとしています。ずっと暇をしているのも嫌だったので、自身の自由研究という形で「世界史の勉強」をベースに「音楽と世界史の繋がり」について学んでいました。
なぜ世界史なのか
前回の「全人代」に関する記事を書いた際にもご説明をしました。
要するに高校が工業高校だったため、基礎学習については全くの無頓着なわけであり、その状況で新聞を読んだりすると全くわからないんですね笑
ただ、世界史を知ることで、日常での出来事に関する背景を学ぶことができるので、新聞を読んでいても楽しくなってきます。それこそ、この間の日経新聞でも「一帯一路」に関して大きく記載をされていましたね。
さて、そこに音楽をつけようと思った理由は、「アカペラを10年やっているのに、アカペラの起源とか全く知らないな」と関心を持ったからです。そして、世界史をただ学ぶよりも、自身が好きな「音楽」と組み合わせた方が面白いと感じました。
世界史と音楽はどちらも嫌いでした
今はアカペラをやっているので、音楽は好きになりましたが、元々は音符を見ることが大っ嫌いでした。そして、世界史も好きではなかった。おそらく同じようなことを思っている方も多いでしょう。理由を下記にまとめます。
学生には、成績が重要になるため「暗記をする学習」が中心になりがちです。前回のAIの内容にも記載しましたが、”ニューロン”と”シナプス”の関係から人は記憶をしていきます。一瞬の暗記のためであれば、すぐに記憶がなくなりますよね。さらに、音楽に関しては”音符がよくわからない”、世界史に関しては”範囲が広すぎるし、カタカナが多い”ということから毛嫌いをしてました笑
ただ、音楽の歴史を追うと「聞き手」が重要であり、さらに「音楽ができた頃は、人が楽しむことなんてどうでもよかった!」という歴史の事実を知ることができます。世界史の背景と、音楽の歴史をつなぎ合わせることで、楽しみながら学ぶことができます。
・現在世界史を学ばれている方
・世界史を専攻していて、改めて復習したい方
・音楽をやっていて背景が気になる方
・大人になって改めて勉強したい方
そんな方にオススメな内容とさせていただいております。「ブラブロ世界史」という形で、シリーズで行っていきますので、ぜひご覧いただければ嬉しいです。
シリーズ開始にあたり、全貌の紹介
今回のシリーズにあたり、下記の内容にて進めていきます。
①全ての歴史は紹介できないのでピックアップします
②紹介できなかった歴史は、改めて詳細に詰めます
③わかりやすさを求める表現で行っていきます
④ここで紹介するのは、諸説様々ございます。
⑤自身のアウトプットを兼ねるため間違いがあったらすいません
参考にさせていただいた文献等
◆参考書:
これは、本当にわかりやすい。そして面白い!
HISASHI
現役ドラマーによる音楽の歴史の講義。世界史と合わせると面白いです
上記の参考文献を踏まえ、下記のようにまずは歴史と音楽感、主な登場人物をまとめました。さらに私が名付けた「テーマ」も記載をしております。
世界史が混乱するのは、様々な国を同時に紹介するからです。併せて、音楽の歴史で混乱をするのは、クラシックが遥か昔の音楽であるという認識が強いからだと思います。
そのため、今回は馴染みのある日本の歴史も隣に書きました。ちなみに、「縄文時代」は古代ギリシャの横に書いてますが、縄文時代の方が遥か昔です笑
ポイントとなるのは、音楽感が変わる瞬間には、時代背景として大きな出来事があったということです。そして、その出来事と同時に聞き手が変わっています。
今後やっていく内容を大まかに紹介します。
◆古代・中世編
「アカペラの誕生。音楽は楽しむもの?それは違う」
今回の内容は、「グレゴリオ聖歌」の話からスタートします。このグレゴリオ聖歌が、アカペラ誕生のきっかけとなった音楽です。この誕生の背景では、キリスト教の話が非常に重要になってきます。キリスト教の発展と、ルネッサンス(芸術の開花)の頃において”誰が偉い存在だったか”を知る必要があります。
◆宗教改革編
「読めない聖書、祈れない市民たち」
ルターによる宗教改革によって、複雑だったポリフォニー(複数旋律)の音楽は簡略化されます。そこには、プロテスタントの名前の由来がありました。ここがなければ、今の音楽は大きく時代を変えていたと思います。
◆近代編 バロック時代
「私こそが国である。音楽はBGMにすぎない」
バッハやヘンデルが登場してきます。王族たちの楽しむために音楽はありました。そして、歌うことではなく、音楽はBGMとしての存在になります。バッハはこの時代、高度な技法を用いた音楽を出していましたが、売れない音楽家でした。王族たちと、音楽家の関係性を知ることで、絶対王政時代を知ることができます。
「音楽はジャジャジャジャーンの時代へ」
誰もが知るベートーヴェン。実際に何をした人かわかりますか。ベートーヴェンは”音楽の革命家”でした。そして、その裏には”ナポレオン”の存在がありました。歴史が大きく動いたフランス革命の時代です。ベートーヴェンが届けたかった音楽に迫ります。
◆産業革命とロマン派の登場
「ロマン派集団。個性が濃すぎる笑」
産業革命によって楽器の大量生産が可能になります。そこから”音楽教育”が生まれはじめました。そして現れる音楽界の偉人たち。諸国民の春、普仏戦争を経て新たに生まれるクラシックの時代。
◆民族的音楽の時代
「第一次世界大戦を経て、音楽はどう変わったのか」
クラシックの発展とともに、新たな時代として”ロシア”の音楽が加わってきます。表現の内容が大きく変わりはじめてきた時代への突入。そして現代へと音楽は繋がっていきます。
シリーズとしてお届けしていきますので、僕自身も調べた内容を上手くアウトプットできるようにまとめていきます。次回は、古代ギリシャよりゲルマン民族の大移動からお話をしていきます。STAY HOME自由研究「ブラブロ世界史 世界史と音楽」お楽しみに!
よろしければいいねボタンお願いいたします。
【現代社会】全人代って何?トゥキュディデスの罠②
ブラザーです。
長くなってしまったので、その②でございます。前回のお話をまとめます。
- 国家主席と総書記を知らないと混乱する
- 中国の歴史を振り返ると、6人がキーマン
- 毛沢東は「大躍進政策」「文化大革命」を行った
- 鄧小平の「改革解放」によって、繁栄したが格差が生まれた
- 共産党が、一党独裁で中国を支えてきた
という点ですね。下記にリンクを貼っておきます。
アメリカと中国の関係性を知らなければいけない
宣戦布告のペンス演説、新米中戦争の幕開け
人物像から振り返ってみましょう
2018年、アメリカのマイク・ペンス副大統領が衝撃的な演説を行いました。その演説は、「ペンス演説」として歴史に残ります。そもそもトランプ大統領は聞くけど、マイク・ペンス副大統領ってどんな人?っ思いますが、人物像については一旦置いておきます。
では、どんな演説を行ったのか!
ソ連崩壊後、我々は中国の自由化が避けれないと想定した。楽観主義を持って中国に米国経済への自由なアクセスを与えることに合意し、世界貿易機関(WTO)に加盟させた。中国の自由が経済的だけでなく政治的にも拡大することを期待してきた。しかし、その希望は満たされなかった。
要するに、アメリカとしては中国が経済的に豊かになれば、やがて民主主義の国になるだろうと思って投資をしてきました。ロシアでさえ、豊かになると民主化されました。しかし、中国は世界第2位の経済大国になっても、未だに共産党の独裁政治になっています。つまり、アメリカは中国に裏切られた。「アメリカが中国を助ける時代は終わった」としています。さらに続きます。
現在、共産党は「中国製造2025」計画を通じて、ロボット工学、バイオテクノロジー、人工知能など世界の最先端産業の9割を支配することを目指してる。中国政府は21世紀の経済の圧倒的なシェアを占めるために、官僚や企業に対し米国の経済的指導力の礎である知的財産をあらゆる手段を用いて取得するように指示してきた。
中国政府は現在、多くの米国企業に中国で事業を行うための対価として企業秘密を提出することを要求している。中国の安保保障機関は米国の技術の大規模な窃盗の黒幕だ。中国共産党は盗んだ技術を使って民間技術を軍事技術に大規模転用している。
長い!!ただ、この後半にもまだまだ続いてます。書くのが疲れるので重要な部分について一旦抜粋します。上の文章から抜粋すると・・・
現在、共産党は「中国製造2025」計画を通じて、ロボット工学、バイオテクノロジー、人工知能など世界の最先端産業の9割を支配することを目指してる。中国政府は21世紀の経済の圧倒的なシェアを占めるために、官僚や企業に対し米国の経済的指導力の礎である知的財産をあらゆる手段を用いて取得するように指示してきた。
中国政府は現在、多くの米国企業に中国で事業を行うための対価として企業秘密を提出することを要求している。中国の安保保障機関は米国の技術の大規模な窃盗の黒幕だ。中国共産党は盗んだ技術を使って民間技術を軍事技術に大規模転用している。
軍事的利用に関しては、ペンス演説においてのパフォーマンスのように思いますが、ただ、赤字の部分がすごく重要になってきます。
「それにしても・・・激しい演説ですよね笑」
ただ、別に最初から中国とアメリカの仲が悪かった訳ではなく、1972年のリチャード・ニクソン大統領が中国を訪問してから、経済的には「チャイメリカ」と言われるほ蜜月関係(ハネムーンの関係)と言われてきました。じゃぁ、なぜそんなにアメリカが中国に対して怒っているのでしょうか。
関税の問題と安全保障問題
「関税」という言葉自体難しいですよね。アメリカは中国から大量の輸入品が入ってきます。それによってアメリカの赤字が膨大なものになっています。アメリカ人の雇用も奪われているということです。
関税のイメージを上にまとめました。つまり、海外の価格で国内で販売しても、そこに格差があるので、国内のものが売れないということですね。なんとアメリカにとって、47%が中国との貿易の中で生まれた貿易赤字な訳です。
そりゃぁ怒るよねっていう話ですよね。
だからこそ、トランプ大統領は自身を「タリフマン(関税男)」と呼び、中国の製品に対して高い関税をかけ、「これで大丈夫だろう」と思っていました。しかし、それでは中国の製品がアメリカで売れなくなるので、中国も対抗してアメリカの製品に関税をかけました。このバッチバチの対決によって”関税戦争”が生まれました。
もう一つ、アメリカが怒っていることは「安全保障」の問題です。ニュースとかで「ファーウェイの製品を買ってはいけない!ファーウェイをアメリカで販売させるな!」というニュース聞いたことないですか。先ほどのペンス演説の中である、「知的財産をあらゆる手段を用いて取得するように」というのがここに繋がってきます。
バックドアと国家情報法
本当にそのようなことを行なっているかは不明です。ただ、アメリカは中国がアメリカの企業から機密情報を盗もうとしているのではと疑っています。バックドアとは、ウイルスが不正侵入をするために作る裏口・勝手口のことです。
また、2017年に中国は「国家情報法」を施行しました。
中国政府が、中国国民や企業に対して世界のどこにいても情報収集で中国政府に協力しなければならないという法律を作りました。=スパイ計画ということですね。
ここで注目されたのが「ファーウェイ疑惑」です。ファーウェイが、アメリカの情報を
クラウドを使って収集してるんじゃないかという疑惑を持った訳です。本当かは定かではありませんが・・・・
ファーウェイは、アメリカで言えばAppleに相当する企業です。アメリカの大企業「GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)」に対して、中国の大企業「BATH
(Baidu、Alibaba、Tencent、HUAWEI)」が比較できます。
アメリカはFive Eyesによって機密情報を監視しています。Five Eyesはアメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドで機密情報を共有することです。この連盟に対して「ファーウェイの製品は使うなよー」と言いました。さらに日本に対しても言いましたが、ファーウェイの部品は日本が作ってるんです。菅官房長官は悩みました・・・。そこで
「日本の安全保障にとって危険があるような製品は使わないでほしい」
とファーウェイとは言わずに濁して伝えました。まぁ、日本にとっては習近平国家主席の来日も控えていたので、ここで関係が崩れるのはやばいし、アメリカから「おい!」って言われるのも嫌なので板挟みでの苦肉の伝え方ですよね。
さらに、アメリカはファーウェイのNO.2(No.1の娘)を逮捕しました。イランとの取引の際に、ドルを使用させない「ドル規制」を行なっていたが、No.2が裏でドルを使用して取引をしていたということで(疑惑)、逮捕したということです。ただ、アメリカに直接行くのは危険ということはNo.2も感じてました。そのため、カナダを経由してアメリカに行こうと思いましたが、カナダの空港で逮捕されました。これは、Five Eyesにカナダも入っているというところがポイントですね。
その他にも、中国の企業がたくさんお金を持っているので、アメリカの企業を買わせないように動く「CFIUS(対米外国投資委員会)・・・外国企業によるアメリカ企業買収停止」を行う訳です。
もう、アメリカは中国に対してとにかく攻めてますよね。でも、そこまで攻める理由はどこにあるのでしょう
ハイテク覇権争いと一帯一路の思惑
5Gで勝った国が世界を制する
5Gは第5世代移動通信システムのことで、”これまで重かった情報をいかに早く伝達できるか”という技術のことを言います。逮捕されたファーウェイのNo.2は「十年一剣を磨く。5Gの世界標準を獲得した」と四川省成都の講演で優位を誇りました。
4Gはアメリカの技術です。ここで中国に負けたなんて言ったら悔しいに決まってますよね。では、5Gで何ができるのでしょうか。この移動通信速度が早くなれば「大容量通信」と「低遅延」の2つがクリアできます。自動運転や遠隔での手術なども可能になり世界が大きく変わりますね。
ただ、現在この技術においてトップはファーウェイです。なぜなら4万人の従業員(技術者2万人)を抱えているので、最先端技術を次々と開発できますよね。ただ、アメリカとしてはNo.1を取りたいのに邪魔ですよね。では、5Gなどの最先端技術を使って何をしようとしているのか、ここに「一帯一路」という構想が関わってきます。
監視社会のはじまり「中国製造2025」
習近平国家主席はこちらを打ち出しました。これが中国製造2025です。
ファーウェイはもともと携帯電話のネットワークに必要な基地局などの通信機器を提供する会社でした。そこからスマホの販売台数で世界No.1のサムスン電子に次いで2位になりました(Appleは3位)です。
ファーウェイの技術を使えば、位置情報がわかります。さらにBATHの技術をかき集めれば、顔認証、位置認証、そしてAlibabaの「セミクレジット(芝麻信用)」を使うと、スマホ決済を行うことでスコアが上がるというシステムが使えます。中国政府は、このBATHの技術により監視社会を作る構想を立てているようです。セミクレジットを使えば、政府に対して反する人民や、違法行為を行った人のスコアを下げればいいのです。社会信用制度と呼ばれるもので、個人の信用をポイントで管理するようなものです。
この動画みたいな世界が考えられます。
【ドラマ】全国民をランク付け・・・「信用スコア社会」になるとどうなるのか?
これが、中国で可能と考えられている技術です。今、電車を使用するにもスマホ決済の方が価格が安くなっており、人々はスマホ決済社会または顔認証による支払いとなっています。日本で言えば、クレジットカードを作ったり、住宅ローンを組む時に信用を調べられますが、そのような形の進化版みたいなものですね。
そして、習近平が掲げる「一帯一路(いったいいちろ)構想」がついに頭角を現します。
一帯一路構想、地球上のNo.1を決める戦い
ニュースの動画が解説しています。
シルクロード。なんか中学の社会で習った気がしますね・・・全然覚えてないという方も多いでしょう。僕も忘れました笑 ただ、これがすごく重要なんです。
シルクロードは”絹の道”と訳せます。中央アジアを横断する古代の歴史的な東西交易路のことを「シルクロード」と呼びます。中国の技術だった絹を古代ローマ帝国へももたらされたので”シルクロード”と呼ばれました。文化がどんどん広がった道ですね。
「中国のデジタル技術をヨーロッパまでぶち抜いてやりますよ!!現代版シルクロードを作ってやりますよ!!どうですか、アメリカさん」
という感じですね。この一帯一路構想にはアメリカは入っていません。じゃぁ、日本はどうなのか、ここが今後気になってきますね。
全人代2020で何が語られるのか。
ハイテク覇権争いでバチバチしていたアメリカと中国。それをさらに過激化させたのは、皆さんも最近のニュースを見るとご存知の通り、新型コロナウイルスの問題ですよね。WHOと中国が結託しているのではないか・・・などと様々な噂はありますが、真相は今の所わかっていません。
今年の全人代は3月開催予定でしたが、新型コロナウイルスのこともあり5月22日に開催延期となりました。ここで話される内容は、予算に関する内容が主だと思いますが、まずコロナウイルスによって苦しめられた財政をどう回復するのかが話されるかもしれません。ただ、報道の見方では毎年公表している経済成長率の目標値は示さないのではないかという見方も出ています。
ちなみに、2018年の全人代では、国家主席の任期制限撤廃ということで、習近平国家主席が終身で国家主席の任期を担うことが法案可決されました。まさに、党を制圧し国の帝王として君臨する形となりそうです。
習近平国家主席は、毛沢東や鄧小平を超える最高指導者になると言われています。歴史を振り返ると、いかにすごい人物になるのかということがわかってきますね。
最後に
今回の内容をまとめましょう。
今回の目的は「全人代とは何か」「なぜ全人代に興味が湧かないのか」という内容でした。そこには、”中国の政治の仕組みと中国という国の歴史を知ることが大事”ということでした。
まず、国家主席と総書記という立ち位置が混乱させるよね、と書きました。国家主席は大統領に相当し、総書記は党の代表のことを示します。混乱の元は、共産党以外の党をニュースとかで聞かないからです。
毛沢東は建国の父とされ、日中戦争時にバックとなっていたソ連の社会主義国家(共産党主義)に憧れ、大躍進政策と文化大革命を起こしましたが失敗しました。その後、鄧小平が改革開放を起こし、国の経済は立て直しましたが格差が生まれました。ただ共産党は崩したくはなかった。天安門事件発展の際は、軍事力で制圧をしました。その後、情報が調べられないように過去の悪い記憶は抹消しました。
習近平が国家主席となって、毛沢東の意思を注ぐようになりました。それでも平等という社会ではなく、一党独裁政治には変わりませんでした。そして、アメリカは習近平が掲げる「中国産業2025」「一帯一路」によってハイテク覇権を奪われると恐れました。そこで、関税による貿易赤字撤廃、安全保障の面に置いてFive Eyesと協力しながらファーウェイNo.2を逮捕しました。また、CFIUSによるアメリカ企業の買収を禁止しました。さらに、ファーウェイの製品は販売するなとFive Eyesと日本に言ってきました。
5Gを制したものが次の世代のNo.1になる。GAFAとBATHの対決となり、BATHの裏には中国政府の存在があります。中国政府はこの技術をヨーロッパまで繋げ、現代版シルクロード”一帯一路”を構想しようと考えています。
ただ、新型コロナウイルスによって世界は今大きく変わってきています。その中で、5月に開催される全人代(中国の国会)で何が語られるのか。注目ですね
それでは。
参考文献
【現代社会】全人代って何?中国の歴史から紐解く全人代について①
ブラザーです。
STAY HOME 週間ということで、アカペラの練習は暫くお休みです。新卒1年目で、上京してきて以来なので、5年ぶりくらいにこのような日常を過ごしてますね。あの頃は、半年くらいアカペラをお休みしていたので。
この自宅で過ごす時間が多い間に何かできないかなぁと思い、
「あ、高校の時できなかった勉強をしよう」
そこから、世界史や歴史を勉強したいと思うようになりました。さらに新聞を読んでいると、歴史を知ると新聞が読みやすくなってきたんですね。全く無関係と思ってたんですけどね。
ここについては、改めて書くとして・・・
アウトプット用に、このブログを使いたいと思いました。そこで「現代社会編」「歴史編」などなど、様々な内容で記載をしますので!極力わかりやすく書きます。
さて、今日は現代社会ということで「全人代の開催予定日が2020年5月22日に確定した」ということをベースに書きたいと思います。
え、中国の話なんてわからないよ・・・・
僕もそうでした。だからこそ、全人代なんて何かわからなかったので、全く興味ありませんでした。ただ、上記にも書いたように、歴史とか背景を知るとわかってきました。
個人的意見が入るといけないので、参考文献です。
めちゃくちゃわかりやすい。ここから今日は、中国の歴史に触れながら、全人代とは何かということまで書きたいと思います。
全人代の話の前に
総書記と国家主席
僕は勘違いをしてました。総書記=国家主席と思ってたんですよ。でも、同じように勘違いしている人は多いと思います。何故そんなことが起こるのか、それは「ニュースで取り上げる時に説明していないから」「共産党の立場を理解していないから」です。
総書記:中国共産党のトップ(最高指導者)。書記長とも言います。
国家主席:中国のトップ。大統領と一緒
つまり、日本で言えば自由民主党トップである安倍さん、そして総理大臣である安倍さんの立場のことを指しますね。(厳密には大統領と首相の意味は違います。選出のされ方が違うからです)
ここで疑問があります。
「共産党ということは、他にも党が中国にはあるのか」
ここが、今後の話の中で注目すべきポイントです。実は、他にも”党”はあります。なのに、メディアでは名前が出てこないですよね!だから総書記と国家主席で混乱するのです。ここについては、歴史を見てから話します。
中国の歴史から見る「中国」という国のあり方
登場人物
まずは登場人物を洗い出しましょう。
池上さんの本を見る限り、大まかに歴史を知るには上記の6人がポイントだと思います。左が中国側、右が中国以外となっております。
建国者の登場とソ連との関係
1937年から1945年まで大日本帝国と中華民国の間で”日中戦争”が繰り広げられていました。1945年に日本がポツダム宣言を受理し、日本は戦争で敗退をしました。この後、1949年に蒋介石(しょうかいせき)率いる国民党政権を台湾に追いやり、中華人民共和国が建国されました。
この戦争の際に、共産党を率いていた毛沢東が事実上のトップとなりました。国民党を台湾に追いやった背景にはソ連の力添えもあり、ソ連とは兄弟関係にありました。
毛沢東は国のトップとなり、当時ソ連の最高指導者だったスターリンの思想を踏まえ「大躍進政策」を行いました。ソ連はこの時「工業生産および農業生産に置いて15年以内にアメリカを越せるぜ!」と政策を進めていました。毛沢東も憧れていました。
大躍進政策は失敗に終わります。そもそも大躍進政策は、「鉄鋼をたくさん作って産業盛り上げれば国が潤うはずだ」という考えから、山を崩したり農地を切り崩して溶鉱炉を作る計画でした。ただ、農業が中心だった中国に置いて鉄を作る知識はなかったんです。
「えー、どうやって作るんだー。でも毛沢東さんが言うから間違いないか」
毛沢東は建国者という立場であるため、ある意味国のヒーローでした。よくわからないけど、とりあえず成功すると思うという考えは当然失敗を生みます。もちろん、知識もない中で作った鉄はグチャグチャ。また、山を切り崩したので雨が降って大洪水が発生し、鍬(くわ)などの農具も鉄にするための材料にしたので農作物も作れなくなり、中国は飢餓に見舞われます。※ちなみにソ連も農業政策を進めてましたが失敗してました。ただ失敗なんて言えないので、毛沢東には成功したと話していたそうです。
国民「毛沢東、なんか怪しくない・・・」
毛沢東「やばいなぁ。このままじゃ立場が危うい」
さらに、1956年にソ連の「スターリン批判」を契機に、中国とソ連は対立を始めます。スターリンが亡くなると、ソ連の言うことは聞かなくなりました。そりゃそうなりますよね、だって国がグチャグチャになったんですから。毛沢東は、立場を守るために新たな運動を立ち上げました。それが「文化大革命」です。
裏で牛耳る毛沢東、「文化大革命」による運動
ここで毛沢東は、国家主席の立場を離れます。国の統制を任せたのです。ただ、自身は建国者であるという立場を大事にしたいので、そのためには毛沢東反対派の連中を抑え込む必要がありました。そこで、学生を中心に文化大革命を起こします。簡単にまとめると下記のようになります。
「学生諸君、君たちに政府に対抗する人たちをやっつけて欲しい」
もちろんこのように話してはないと思いますが、紅衛兵という集団を作り、学生運動による反政府の国民を追いやる作戦に出ました。学生たちは、毛沢東が言うなら間違いない!という考えから、各地で暴動を起こしました。この文化大革命での死者は、数十万人〜2000万人に及ぶと言われています。
この文化大革命には激しい歴史が刻まれていますが、結果的に毛沢東が奪権をすることは成功しました。当時、実権を一時的に渡していた劉少奇や鄧小平なども追いやりましたが、紅衛兵は想像以上に活力を増し、毛沢東でもコントロールできなくなりました。
最終的に、紅衛兵は毛沢東により郊外の農村地に追いやられました。都会の子供達なので、田舎で農業をやれと言っても無理です。これによって、また多くの命が奪われたとのことです。そして、奪権はしたものの、一度追いやった鄧小平を再び呼び戻して自身の仲間に加えました。鄧小平は非常に頭がキレる男だったので便利だったのです。
改革解放と天安門事件
毛沢東が亡き後、鄧小平が最高指導者として国家主席になりました。鄧小平(とうしょうへい)は、「先福論」を唱えていました。「先に豊かになる人、豊かになる地域から豊かになれ」という考え方のことです。文化大革命によって、国は大きく歪んでいました。そこで、中国を豊かにするために、外国の企業が中国で経営ができるように体制を作りました。
「さあ、海外のみなさん。中国に企業を立ち上げてください」
これが改革解放です。
土地も、人件費も安い中国には殺到します。当然、企業が増えれば国も栄えて行きます。しかし、そう簡単には行きませんでした。沿岸部の地域ばかりが豊かになり、格差が生まれました。当然ながら、貧しい人にとっては生活が苦しくなり、次第に豊かになりたいという想いから、民主主義制度を望むようになりました。
この後に起こったのが「天安門事件」です。ただ、この天安門事件は、いまだにその内容が謎に多く包まれています。今、国内では毛沢東の失敗、そして天安門事件に関する情報は一切インターネットで情報が見られないようになっています。
国民の自由を求める”民主化”は、結局共産党には勝てません。ここから、2代の国家主席を経て、現在の習近平時代に突入するわけです。
習近平時代の突入と国家の仕組み
さあ、やってきました習近平政権です。実は、建国から70年が経った昨今、また毛沢東人気が再熱してるようです。え?あんなに酷いことやった独裁者なのに・・・と私も思いました。
毛沢東は、ソ連をモデルとして大躍進政策で失敗、その後に文化大革命を起こし、またもや多くの犠牲者を出しました。鄧小平は、合理的に考え改革解放を行い、中国経済を持ち直した人物でした。しかし、鄧小平は”平等”な社会でなく”格差”がある社会を生んでしまった。そう、毛沢東の時代は「みんな貧乏」でしたが、それでも格差がなかった時代がよかったと思うところから「毛沢東の時代はよかったなぁ」と思っています。
習近平は鄧小平の考えを否定し、毛沢東路線へ戻そうと考えています。現在、習近平は「中国のトップ」であり「共産党のトップ(総書記)」を兼任しています。
さあ、ここからが面白いですよ。
中国共産党の組織図(最新版)を見てみましょう。
中国共産党。最強のチャイナセブンの存在
ここでお話したい内容は「共産党の立場」です。上の歴史で、どれだけ共産党が権力を持ってきたか話しました。ただ、世界から明らかに独裁国家と思われないようにするためにも、一応他にも党はあります。
ただ、中国の法律には「共産党に従う」という法律があります笑。これ、すごくないですか!そして、共産党員は現在8900万人います。その方達がもつ特権に、「共産党員は逮捕されない」というものがあります。これは驚きですよね・・・・万引きとかしても逮捕されないんです、なぜなら”共産党員だから!”
そして、8900万人の中から選ばれしエリートが、党大会代表です。この党大会代表より上のメンバーで行われるのが、全国人民代表大会(全人代)なのです。
ちなみに、党代表は共産党員の中から、各地方ごとに選出をされて選ばれます。ところで、党大会という言葉をニュースで聞きませんか?実は、全人代と党大会は別物です。
全人代は1年に1回、国の方針(予算、法律)を決めるために行われます。一方党大会は5年に1回、党の方針を決めるために行われます。ただ、一党独裁なために事実上の権力は党大会の方が上なんです。ここも驚きですね。
さあ、どんどん人数は絞られます。最終的に7名の政治局常務委員が選ばれ、その中のトップが総書記となります。ただし!政治局委員(24名)が集まるのは・・・なんと月に1回なんです。そして、その上に君臨する7名を「チャイナセブン」と呼びます。チャイナセブンは、週に1回集まります。
ワンピースでいう五老星(ごろうせい)みたいなもんです。まぁ中国政府最高権力をもつ七人ということですね。総書記を選出するために、奇数の人数というわけです。
習近平には新たな狙いがあります。それは「一帯一路」の計画です。習近平は2019年に法律を変え、自身の任期を延長させました。さらに、チャイナセブンには自身の仲間のみを選出する力をもち、完璧な体制を作っています。まさに皇帝です。
ここからアメリカとの話になっていきますが、長くなったので続きは改めて。
次回のポイント
✔️マルク・ペンス宣言による宣戦布告「新米中戦争の幕開け」
✔️情報監視社会。社会信用制度による新しい時代
✔️ハイテク覇権争い〜一帯一路によるシルクロード計画〜
✔️新皇帝の君臨。全人代2020では何を話すのか。
続く。